縮毛矯正は、どこでかけるかで仕上がりもダメージも大きく変わります。同じ「縮毛矯正」というメニュー名でも、中身はお店ごとにまったくの別物です。今日は、22年この仕事をしてきた僕が「ここなら任せて大丈夫」と思えるお店の見極め方をお話しします。
同じメニュー名でも、中身は別物です
縮毛矯正ほど、お店による差が出るメニューはないと僕は思っています。カットなら多少の差で済みますが、矯正は薬と熱で髪の形を変える施術です。判断をひとつ間違えると、髪は大きく傷んでしまうことがあります。
だから、価格だけで選ぶのは危ないです。安いお店が悪いとは言いません。ただ、矯正は時間と手間をかけた分だけ仕上がりに出る施術なので、極端に安い場合はどこかで何かを省いているかもしれません。時間か、薬か、人の手か。どこかを削らないと、その値段にはならないので。
いちばん見てほしいのは、髪を触ってくれるかどうか
カウンセリングで、美容師がどれだけ髪を触るか。僕はここを一番見てほしいです。髪の状態は、見た目だけではわかりません。乾いた状態の手触り、引っぱったときの伸び方、過去の施術の履歴。触って初めてわかることだらけなんです。
触診をしないまま、いきなり薬を出すお医者さんがいたら不安になりますよね。髪も同じです。座ってすぐ施術が始まるお店は、僕なら少し警戒します。
逆に、質問が多いお店はいい兆候です。過去のカラーやパーマ、家でのアイロンの使い方まで聞いてくるのは、薬を選ぶための材料を集めている証拠ですから。
「これはやめておきましょう」と言えるお店を、僕は信頼しています
「うちは何でもできますよ」と言われると、頼もしく聞こえます。でも僕は、「この部分は今回はやめておきましょう」と言ってくれるお店のほうを信頼しています。
髪には、今日かけていい状態と、休ませたほうがいい状態があります。ブリーチ履歴のある毛先や傷みが進んだ部分に無理をすると、取り返しがつかなくなることがあります。
断るのは、勇気がいります。売上をひとつ手放すことなので。それでも言ってくれるのは、目先の一回より、お客様の髪の数年先を見ているからです。
薬をひとつしか使わないお店と、髪ごとに変えるお店
もうひとつは、薬を髪に合わせて変えているかどうかです。縮毛矯正の薬は一種類ではなくて、強さも性質もさまざまです。
服で言えば、全員にフリーサイズを着せるか、体に合わせて選ぶかの違いです。健康な根元と、カラーを重ねた毛先では、耐えられる薬の強さが違います。うちでは一人の髪の中でも部分ごとに薬を塗り分けますが、そこまでやるかどうかは、正直お店によります。
予約前に「髪の状態に合わせて薬剤を選んでいますか」と聞いてみるのも、ひとつの手です。ちゃんとやっているお店なら、喜んで答えてくれるはずです。
それでも近所や予算で選びたい、という方へ
そうは言っても、通いやすさや予算は大事な条件です。小さいお子さんがいて長時間出られない方、かけられる金額が決まっている方。事情はそれぞれで、それでいいと思います。
その場合は、予約時のメッセージで髪の履歴を先に伝えて、当日は不安な部分を遠慮なく伝えてください。伝えるだけで、施術の安全度は変わってきます。近所のお店にも、ちゃんと向き合ってくれる美容師はたくさんいますから。
あるお客様の話
以前、他店で矯正をかけて毛先がチリチリになってしまったお客様がいらっしゃいました。聞けば、ブリーチをしていることを伝えたのに、そのまま強い薬で施術されたそうです。鏡を見るのがつらくて、半年ずっと結んで過ごしていたと。この話を聞いたとき、同業として胸が痛みました。
傷んでしまった髪を、元どおりにすることはできません。だから、傷んだ部分を少しずつ切りながら、残せる部分は負担の少ない施術で整えていく計画を立てました。数ヶ月かけて、3回目の来店のあと。「久しぶりに髪を下ろして電車に乗れました」と言っていただけました。
技術の前に、話を聞くこと。この仕事の順番を、あらためて教えられた気がします。
最後に
サロン選びで見てほしいのは、値段の数字より、髪にどれだけ向き合ってくれるかです。触って、聞いて、ときには断ってくれるお店なら、大きく外すことはないと思います。
一度失敗した方ほど、次のお店選びは怖いはずです。その不安なことや失敗談を、そのまま美容師さんに伝えると良いと思いますよ。
今の髪の状態や、他店での施術で気になっていることがあれば、LINEで写真を送ってみてください。かけられるか、どうするのが髪にとっていいか、一緒に考えさせて頂きます。ご相談はLINEからどうぞ。
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