HAIR KNOWLEDGE

縮毛矯正と黒染め——重ねてもいい?
縮毛矯正専門の美容師が答えます

2026.05.31  |  Kazunori Kuwabara

黒染めと縮毛矯正、両方やりたいけど大丈夫?——大丈夫です。ただ、黒染めの種類によって話が変わってくるので、今日はそこを説明しますね。

まず結論からお伝えします

黒染めをした髪にも、縮毛矯正はかけられます。ただし、髪の状態によってはムラになったり、思った以上にダメージが出ることがあります。

「黒染めしたばかりだけど、ついでに矯正もかけたい」という方は、少し立ち止まって考えたいところ。

鏡の前で黒髪を手にとって見つめる女性

なぜ黒染めが縮毛矯正に影響するのか

黒染めって、じつは普通のヘアカラーよりも色素を濃く入れる施術なんです。

髪の中に染料がたっぷり入り込むから、色落ちしにくい。それ自体はいいことなんですが、縮毛矯正の薬剤を塗ったとき、その染料がじゃまをすることがあります。ペンキを厚く重ね塗りした壁に、新しい塗料がうまく乗らないようなイメージです。

結果として、まっすぐになりにくい部分が出たり、伸び方にムラが出ることがあるんです。しかも黒染めも縮毛矯正も、どちらも髪に負担をかける施術です。重ねると、思っていたより傷んでしまうこともあります。

市販の黒染めは、とくに注意したいです

気をつけたいのが、ドラッグストアなどで買える市販の黒染め。

誰が使ってもしっかり染まるように、かなり強めに作られています。色素も濃く残りやすくて、僕から見ても「髪の中で何が起きているかわかりにくい」状態になりがちです。

この履歴がわからないまま縮毛矯正をかけると、薬剤の選び方を間違えることがあります。だから黒染めをしたことがある方は、その情報を担当の美容師さんに伝えてほしいんです。

黒く染まった髪のツヤのあるクローズアップ

失敗を防ぐための対策

黒染めしてから少し期間を空けて、髪が落ち着いてからのほうがダメージのリスクが減ります。

薬剤もできるだけ髪にやさしいものを選びます。ダメージを抑えた酸性タイプの矯正など、髪の状態に合った方法を考えていきます。

施術前後のトリートメントや、おうちでの低刺激なシャンプー選びも、いつも以上に大事になります。一度ひびが入ったガラスに衝撃を加えるようなリスクを、できるだけ小さくしながら進めるイメージです。

あるお客様とのやりとり

以前、「市販の黒染めをしたら真っ黒になりすぎて、矯正のついでに何とかなりませんか」とご相談をいただいたことがあります。

髪を見せていただくと、染料がかなり濃く残っていて、そのままかけるとムラやダメージが出そうな状態でした。「今日は無理にかけず、少し時間を置きましょう」と正直にお伝えしました。

1ヶ月ほど空けてから、弱めの薬剤で丁寧にかけたところ、きれいにまっすぐ伸びてくれました。「待ってよかったです」と笑顔で言っていただけて、僕もほっとしました。

美容師がお客様にカラーチャートを見せながら髪の状態を説明しているカウンセリングの様子

大事なのは、履歴を正直に伝えることです

黒染め後の縮毛矯正でいちばん大切なのは、どんな黒染めをしたかを分かる範囲で伝えることです。過去にどんな染め方をしたか、自分で染めたのかを、担当の美容師さんに正直に話してください。

「いつ頃、何で黒染めしたか」がわかるだけで、薬剤の選び方をぐっと安全な方向に調整できます。市販で染めた場合も、隠さず話していただけると助かります。

気になる方は、LINEで今の髪の写真を送ってみてください。黒染めの状態に合わせて、今かけても大丈夫か、少し待ったほうがいいかを一緒に考えます。

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桑原 和誠
桑原 和誠|Hair & Spa Fermata オーナー

美容師歴22年。縮毛矯正・髪質改善を専門に、船橋市宮本にてプライベートサロンを営む。「目の前のお客様に全力を」をモットーに、完全マンツーマンで施術を行っている。

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