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寝ている間の髪ケア
——翌朝の髪は、夜で決まる

2026.05.30  |  Kazunori Kuwabara

「朝起きると、髪がうねって広がってしまうんです」——縮毛矯正をかけている方からも、こういうご相談をよくいただきます。じつは、寝ている間って髪にとってけっこう過酷な時間なんです。今日は、翌朝の髪を左右する「夜のひと手間」を、22年の現場経験からお話しますね。

縮毛矯正していても、寝癖はつきます

まず最初にお伝えしたいのが、これなんです。縮毛矯正をかけていても、寝癖はつきます。

「矯正してるんだから、朝はそのままで大丈夫」と思っている方が、けっこう多いんです。でも実際は、矯正がかかっていても、寝ている間に髪が変な方向にクセづいてしまうことはあります。

縮毛矯正は「髪のうねり」をまっすぐにする施術であって、「寝ている間についた折り目」まで防げるわけではないんです。だから、朝の軽い寝癖直しは、矯正していても必要になります。ここを知っておくだけで、朝の「なんで?」が減ると思います。

夜の寝室で、やわらかな照明の中ドライヤーで髪を乾かす女性

いちばんやってはいけないのは、濡れたまま寝ること

夜のケアで僕がいちばん大事だと思っているのが、しっかり髪を乾かしてから寝ることです。

髪は濡れているとき、表面のキューティクルという「うろこ状のフタ」が開いた状態になっています。開いたまま枕にこすれると、それだけで髪が傷んでしまいます。さらに、半乾きのまま寝ると、その形のままクセがついて、翌朝うねりや広がりの原因になるんです。

「夜は疲れてるから、自然乾燥でいいかな」という気持ち、すごくわかります。でも、自然乾燥は髪にとっていちばん負担が大きいんです。お風呂上がりにタオルでやさしく水気を取って、根元からドライヤーで乾かす。これだけで翌朝がかなり変わります。乾かし方のコツは別の記事にもまとめているので、よかったら読んでみてください。

寝ている間、髪はずっと枕とこすれている

意外と見落とされがちなのが、枕との「摩擦」なんです。

人は一晩のうちに何度も寝返りを打ちます。そのたびに髪は枕の上をこすれて動いています。とくに一般的な綿(コットン)の枕カバーは、髪との摩擦が大きくて、知らないうちにキューティクルを削ってしまっていることがあるんです。

毎晩のことなので、積み重なると差が出ます。「ちゃんとケアしてるのに、なんだか髪がパサつく」という方は、もしかすると寝ている間の摩擦が原因かもしれません。

シルクの枕カバー、ナイトキャップという選択肢

その摩擦をぐっと減らしてくれるのが、シルク素材の枕カバーやナイトキャップなんです。

シルクは表面がなめらかで、髪との摩擦が綿よりずっと少ないんです。髪がすべるように動くので、こすれによるダメージや、朝の広がりを抑えてくれます。お肌にもやさしい素材なので、使っている方からは「朝のまとまりが変わった」という声をよく聞きます。

髪が長い方や、寝ている間にあちこち動いてしまう方には、ナイトキャップもおすすめです。髪をすっぽり包んでくれるので、摩擦も乾燥も防ぎやすくなります。

ひとつだけ気をつけてほしいのが、素材です。「シルク」とうたっていても、極端に安いものはポリエステルなど別素材が混ざっていたり、すぐにヘタってしまうものもあるんです。せっかく取り入れるなら、シルク100%かどうか、表示をきちんと確認してから選ぶことをおすすめします。安さだけで選ぶと、かえって摩擦が増えてしまうこともあります。

シルクの枕カバーの上に広がる、ツヤのあるなめらかな髪

寝る前のひと手間——髪はゆるくまとめる

ロングやセミロングの方は、寝る前に髪をゆるくまとめておくのもおすすめです。

髪が広がって枕にこすれるのを防げますし、絡まりも減ります。ポイントは「ゆるく」です。きつく結ぶと、ゴムの跡がついたり、結び目に負担がかかって切れ毛の原因になることがあるんです。

結ぶときは、跡がつきにくいシルクのシュシュや、やわらかい布製のヘアゴムを使うと安心です。耳の上のあたりでゆるくまとめる「お団子」にすると、寝返りを打っても崩れにくくて、翌朝もまとまりやすいです。

あるお客様とのやりとり

以前、「縮毛矯正をかけてるのに、朝起きると毛先がうねるんです」とご相談をいただいたことがあります。施術自体はきれいにかかっていて、髪の状態も悪くなかったんです。

そこで生活のことをうかがってみたら、お風呂上がりは半乾きで寝てしまうことが多くて、枕カバーは綿のもの、という方でした。「矯正してるから、夜は何もしなくていいと思ってました」と仰っていて、これはよくある誤解だなと感じました。

そこで、しっかり乾かしてから寝ること、シルクの枕カバーを試してみることをお伝えしました。次の来店のときに「朝のうねりがほとんど気にならなくなりました」と笑顔で報告してくださって、僕もすごく嬉しかったです。サロンでの施術と同じくらい、おうちでの夜のケアって大事なんだなと、あらためて思いました。

美容師とお客様がカウンセリングで髪について話している様子

夜のケアは、いちばん手軽な「美髪投資」

縮毛矯正も髪質改善も、サロンでの施術はもちろん大切です。でも、髪と向き合う時間でいちばん長いのは、じつは「寝ている間」なんです。

しっかり乾かす。摩擦を減らす。ゆるくまとめる。どれも特別な技術はいりませんし、今日から始められます。毎晩のことだからこそ、積み重なると確実に差が出ます。

「自分の髪質だと、どこから手をつければいい?」と迷ったら、LINEで気軽に聞いてください。今の髪の状態に合わせて、夜のケアのコツを一緒に考えます。写真を送っていただくだけでも大丈夫です。

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桑原 和誠
桑原 和誠|Hair & Spa Fermata オーナー

美容師歴22年。縮毛矯正・髪質改善を専門に、船橋市宮本にてプライベートサロンを営む。「目の前のお客様に全力を」をモットーに、完全マンツーマンで施術を行っている。

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